栗田読書倶楽部Web通信

2006年(平成18年)1月5日

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− 特  集 −
栗田読書倶楽部が選んだ
2005年ベスト!!
タイトル通り縛りはありません。10位以下も勿論、内容は保証付!
 第1位『そして名探偵は生まれた』
  (歌野晶午 祥伝社)
「雪の山荘」「孤島」「館」で事件は起こった! 本格ミステリ作家が贈る極上密室トリック三部作。今年も歌野晶午には目が離せません!
 第2位『砂漠』
  (伊坂幸太郎 実業之日本社)
社会という「砂漠」・・・いま、もっとも期待されている若手作家。あの「伊坂」が贈る青春長編小説!伊坂節炸裂!!
 第3位『13歳の黙示録』
  (宗田理 講談社)
少年法、少年犯罪、学級崩壊の構図。罪と罰を抉る問題作!教師と少年をめぐる心の葛藤、驚くべき展開の中で、結末は・・・・
 第4位『キップをなくして』
  (池澤夏樹 角川書店)
「キップをなくしたら、駅から出られない」「君は今日から駅の子」?電車も乗り放題! 子供たちの心躍る冒険、鉄道ファンタジー。
 第5位『失踪日記』
  (吾妻ひでお イースト・プレス)
〔吾妻ひでお〕といえば、僕らの世代?のビックなギャグ漫画家。突然の失踪から自殺未遂、ホームレス、肉体労働、アル中・強制入院。波乱万丈の壮絶な実話。
 第6位『ニューヨーク』
  (ベヴァリー・スワーリング 集英社)
ある治癒者一族の光と影の歴史。世界最高の都市ニューヨークはいかなる過程を経て作られたか。先住民、移民たちの夢がひしめく世界最高の都市物語。
 第7位『田紳有楽 空気頭』
  (藤枝静男 講談社文芸文庫)
人間・文学の求道者〔藤枝静男〕あくまで私小説に徹し、自己の真実の探求、人間の内面・外面、非現実の世界まで包み込み「私小説」超えた世界。
 第8位『らくご小僧』
  (立川志らく 新潮社)
勉強も恋もからきし苦手なS少年。爆笑しつつもホロリと懐かしい。「与太郎」他純情らくご自伝。
 第9位『虚人魁人康芳夫』
  (康芳夫 学習研究社)
戦後サブカルチャーの歴史を語るとき必ずその名が登場する伝説の国際暗黒プロデューサー初の自伝。オリバー君、ネッシー、家畜人ヤプー、アリ対猪木等今だから語れる秘話逸話の数々!石原慎太郎、 ご存知でしたか? 三島由紀夫らとの交遊録も満載!
 第10位『その日のまえに』
(重松清 文藝春秋)
昨日までの暮らしが、ずっと続くはずだった。それを断ち切る大切な人の死。生と死、幸福とはを考えさせられる連作短編集。けっして電車の中では読まないで下さい。

以下、ベスト10には入らなかったものの、注目すべき三作品を。
 第11位『東京タワー』
  (リリー・フランキー 扶桑社)
マザコン小説と呼ばれたって構わない。二十六年前に上京した情景がよみがえり、素直に泣けた傑作。40代地方出身男性に捧ぐ!!
 第12位『震度0』
(横山秀夫 朝日新聞社)
大震災の朝、一人の県警幹部が失踪。蒸発か? 事件か? 警察内部の権力抗争を背景に幹部たちの密室劇、家族の人間模様を描いた、警察ミステリ。警察ってそうなんですか?
 第13位『容疑者Xの献身』
  (東野圭吾 文藝春秋)
天才的数学者で高校教師である石神。隣室の住人で石神が密かに想いを寄せる花岡靖子とその娘が起こした殺人事件から彼の「献身」≠アリバイ工作が始まる。衝撃のラストで石神の「献身」が明かされる。ミステリと恋愛小説の要素が見事に調和した傑作!!
栗田読書倶楽部が選ぶ「戌(犬)本」
『スタンレーの犬』(東直己 角川春樹事務)
 題名から見ると犬とのカラミを想像しますが、全く出てきません。ではなぜ?このタイトルなの?かは一読してみてください。なかなかです・・

『ぶらんこ乗り』(いしいしんじ 新潮社)
 ”指の音”という変わった名前をつけられたちょっと不恰好な犬。でも崩れそうな主人公達をさりげなく励まし、なぐさめ・・・

『凍える牙』(乃南アサ 新潮社)
 ミステリ、警察内の女性蔑視としての内容もさることながら犬本としても上質の作品。オオカミ犬”疾風”の神秘性、魅力をとくと堪能あれ。直木賞受章作。

『ラッシュライフ』(伊坂幸太郎 新潮社)
 伊坂作品の犬には定評がありますが、この作品の犬がなんとも言えず好きだな、欲しいな〜。ミステリも極上。

『家守綺譚』(梨木香歩 新潮社)
 犬の名は「ゴロー」。脇役であるが、河童の恩人? で有名な仲裁役? なのである。良い味を出して楽しませてくれる。小説もお墨付き、言葉の魅力、美しさを堪能。

『パーフェクト・ブルー』(宮部みゆき 東京創元社)
 「俺の名前はマサ」”元警察犬”で今は蓮見探偵事務所で加代ちゃんのパートナー。犬の視点で哀しい事件がつづられていく・・。

『どろんこハリー』(ジーン・ジオン文/ブロイ・グレアム絵 福音館書店)
 父が初めて買ってくれた絵本。ハリーのようにお風呂が嫌いだった私も、今は温泉大好きおやじ。とにかくハリーの表情が面白い。

『ウオッチャーズ上・下』(D・R・クーンツ 文藝春秋)
 偶然出会い、飼うこととなったその犬のトンデモナイ能力・・犬への感情移入を超えたまさに一体感で、イッキ読みは間違いなし!!

『アンジュール ある犬の物語』(ガブリエル・バンサン BL出版)
 50枚にもおよぶデッサンから伝わってくる犬の寂しさが印象的。心に残る大人の絵本。

『続ガクの冒険』(佐藤秀明 本の雑誌社)
 この本の”カヌー犬ガク”はもう犬ではなく、人格ならぬ犬格を持っています。哀しいときの眼が特に良くわかります。モノクロ写真でさらに佐藤秀明の文もGOOD!犬飼いたいな・・・


サイト管理者のひとりごと
 2005年のベスト10、いかがだったでしょうか。ミステリー、純文学、エンターテイメントにノンフィクションと、けっこうバランスの取れた選出だったと思います。もし機会があるようでしたら、ぜひとも手にとっていただきたいものです。
 ちなみに、私が一番推したのはベヴァリー・スワーリングの『ニューヨーク』『容疑者Xの献身』は、とりあえず買ったのはいいけどまだ読んでいない、いわゆる「積読」状態なのですが、ずいぶんといい評判ばかりを聞くと、逆になかなか手が出なくなってしまう天邪鬼な私だったりします。

 今年も栗田読書倶楽部をよろしくお願いいたします。