栗田読書倶楽部Web通信

2005年(平成17年)11月26日

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− 特  集 −
突撃インタビュー(鳥取県BYC1F店長編)
書店店長 ラジオ番組レギュラー出演中!
山陰の地で、当社のお取引書店店長が地元ラジオ番組を持ち、毎週お薦め本を紹介しているという噂を聞きつけ、倶楽部員は興味津々、ついに直撃インタビューを試みることに・・・。

――― お店のロケーション等をお聞かせください。
F店長 県道沿いの郊外店、本のみで二〇〇坪、です。
――― ラジオ番組を持つことになったキッカケは? 番組名も教えてください。
F店長 番組名は『スクランブルサンデー』といいまして、山陰地方のみの放送なんですが、奇遇にも高校・大学時代の同級生がDJをやってまして、その番組の中で本を紹介するコーナーを新設することになって、誰か適任者はいないかと探していたそうなんです。ちょうどその頃、新規店の告知をどうすればいいか悩んでいたこともあって、先方から話を持ちかけられた時は、これは面白いかもと思いましたね。結局その場のノリで決まりました。
ちなみに、番組はすべて生放送!
――― 毎週一冊の本を紹介されていると伺っていますが、ジャンルはまんべんなく?
F店長 自分の好きな本を紹介したいと思いますが、そうすると偏ってしまうのでなるべく話題の本を取り上げるように心がけています。あと、絵本の日とかの記念日はテーマを決めて紹介しています。その後に「今紹介した本は店頭に在庫ありますよ!」とお店のアピールも忘れません。
――― 書店店長としての本業は夜も遅いですよね。読書の時間はいつなのですか?
F店長 ほんとに時間がないので、ごはんを食べながら(近くのラーメン屋)とか、もちろん寝る前には必ず読みますよ。
――― お酒を飲んでる時間も惜しんで?
F店長 (笑)晩酌しながら、ということはありませんけどね。昔ほど飲まなくなりましたからねぇ。それこそ栗田さんが来られた時くらいですかね・・・ムフフフ
――― いよいよ核心ですが、一番のご苦労は何ですか?
F店長 毎回こんなのがいいんじゃないかと番組から提示されて、基本的にはその中から選ぶようにはしているのですが、読みたい本とあまりにかけ離れている場合は困りますね。たとえば今までまったくと言っていいほど読んだことのなかった恋愛小説とか、はたまた、○木○子さんの本とかは個人的には正直辛いものがありますね。
その他に、どう紹介すればいいのか、たとえばミステリーならいかにネタばれせずに面白さを伝えられるか、POPと同じでその点はいつも悩みますね。
――― リスナーの反応や店頭での効果はいかがですか?
F店長 時々ハガキが来るようになりました。『最初の頃は緊張してたけど、最近は随分慣れてきましたね』とか。やっぱり反響があると嬉しいですね。
店頭ではラジオで紹介した本のコーナーを常設してます。放送後すぐに買いに来られるお客様もいます。
――― 番組を続けられてて一番良かったことは何ですか。
F店長 読書の幅がひろがった事ですね。さっきも言いましたけど、恋愛小説などは今まで絶対に読まなかったですから!
――― 店長ご自身のお好きなジャンルは何ですか?
F店長 歴史小説です。ただし番組内では一度も紹介したことはありませんが。メインのリスナーが主婦層なのでいたしかたないのですが、機会があれば紹介したいと思います。今は雌伏のときですね。
――― 我々が一番気になる質問をさせてもらいます。店長のオールタイムベスト3をできればコメント付きでお願いします。
F店長 うーん。三点というのは難しいですね。ベストな作品は山のようにありますからね。
(しばらく考えて)強いてあげれば吉川英治『三国志』ですかね。これは言わずもがななんですが、人生の必読書・漢(おとこ)のバイブルでしょう。
次が田中芳樹の『銀河英雄伝説』。食わず嫌いな人が多いかも知れませんが、歴史小説好きには堪えられない傑作です。自分の店の店員に薦めたら見事にのめりこんでましたからね。
最後に宮城谷昌光の『楽毅』です。宮城谷作品はこの本が初めてだったのですが、感動してほかの作品も全部読破してしまいました。
――― まだまだ伺いたいことはあるのですが、そろそろ最後の質問に移りたいと思います。お店のコンセプトをお聞かせいただけますか?
F店長 そこに行けば面白い本に出会える予感を与えられる店ですね。なんとなくふらっと寄ってしまう磁力を持った店にしていきたいですね。最後なので格好良く言うと、本と読者との出会いを演出・コーディネイトするのが我々の仕事だと思います。
――― 本日は大変ありがとうございました。貴重なお話は当倶楽部の今後の活動に生かしたいと思います。

本気の推薦書!

 ●『ほんの少しの勇気から』(求竜堂)
”勇気”ってなんだろう。自分が変わるってどういうことだろう。自分にできることってなんだろう。答えはこのお話の中にきっとあります。
難民問題の現実を正面から考えてみる入り口として、栗田読書倶楽部はこの本をまじめに推薦し、応援します。

※この本の印税は、すべて難民支援のために日本国連HCR(難民高等弁務団)に寄付されます。

F店長お薦めの本

『三国志』
(吉川英治著 講談社 吉川英治歴史時代文庫 全八巻)
『銀河英雄伝説』
(田中芳樹著 徳間書店 徳間デュアル文庫 全二〇巻)
『銀河英雄伝説外伝』
(田中芳樹著 徳間書店 徳間デュアル文庫 全九巻)
『コミック版銀河英雄伝説』
(道原かつみ作画 徳間書店 全十一巻)
『楽毅』
(宮城谷昌光著 新潮社 新潮文庫 全四巻)

サイト管理者のひとりごと
 今回のF店長のお話のなかで、店長自身は歴史小説が好きなのに、ラジオのリスナーが主婦層であるがゆえになかなか紹介する機会がない、ということをおっしゃっていたのですが、じっさいのところはどうなんでしょう。これは主婦層にこだわらず、女性全般に視野を広げてもいいかと思うのですが、たしかに歴史小説は男性、とくに中年男性に好かれる傾向はあるものの、でも女性だってそういう作品を読んでみたい、というのはありそうにも思えます。

 私も男なんで、女性が好きそうな小説とかよくわからないところもあるのですが、ここは考え方を180度変えて、いかにも男臭そうな作品をいくつかピックアップしてみようかと思います。そういうのが嫌いではない女性って、けっこう多いと思うのですが、そこんとこ、どうでしょう?

『亡国のイージス』(福井晴敏 講談社文庫)
 登場人物全員男! しかも自衛隊! そして軟弱さなど欠片も見当たらない確固たる信念! 平和とは? 国家とは? カッコイイだけでなく、泣かせる要素も満載のスパイ小説。

『鷲は舞い降りた』(ジャック・ヒギンズ ハヤカワ文庫)
 第二次大戦下を舞台にしたナチスドイツの兵士が主人公という異色の作品だが、彼らの男気が素晴らしい! どんな状況下においても誇り高く生きることを教えられる一冊。

『五分後の世界』(村上龍 幻冬舎文庫)
 いわゆる「パラレルワールド」をあつかった作品だが、そこでは日本は第二次世界大戦で降伏することなく、現在でも地下に潜って戦争をつづけているという設定。男臭さはもちろん、物語としての質も高い。