栗田読書倶楽部Web通信

2005年(平成17年)7月26日

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− 特  集 −
最近読んだおすすめ本(2005年上半期)
 ●『青二才の頃』
(清水義範 講談社文庫)
1970年代はすでに回想される時代になった。30年前の世相とともに自分の青春を思い出す面白エッセイです。
 ●『破裂』
(久坂部羊 幻冬舎)
平成版「白い巨塔」! 著者が医者だからこそのリアリティー。恐ろしくて病院に行けなくなっても責任は負いません。
 ●『ブランコのむこうで』
(星新一 新潮社文庫)
星新一って、こんなにおもしろかったんだ! と思える一冊です。ミステリー仕立てだったり、懐かしかったり、ナンセンスだったり、一冊にいろんな人の人生と夢が詰まってます。大人のための寓話。
 ●『北京原人の日』
(鯨統一郎 講談社文庫)
「北京原人の化石は行方不明であり、現在も見つかっていない」という史実。それを思いっきりふくらませて楽しませてくれます。ミステリーファン、歴史ファンともにおすすめ。
 ●『夏、19歳の肖像』
(島田荘司 文春文庫)
20年前の不朽の青春ミステリー、完全改訂版として復活! 青春時代の不安定さ、盲目的な無謀さ。ああ、はずかしい、でも、なつかしい!
 ●『となり町戦争』
(三崎亜記 集英社)
現実とは何か? 戦争という究極の非現実から現実を見つめ直す。戦争を知らない世代として、これはなかなかこわい話です。
 ●『上陸』
(五條瑛 講談社)
建設現場で働く素性も年齢も違う三人の男が、あるコトを企んでいた。
 ●『黄金のおにぎり』
(高橋朗 ナナ・コーポレート・コミュニケーション)
マーケティング戦略、ブランド力(!?)をわかりやすく小説化したビジネス入門書。高橋朗、超注目です!
 ●『僕の行く道』
(新堂冬樹 双葉社)
長野県の書店員の方からすすめられました。子どもが出てくる話は・・・と思いながら、読み進めていくうちに感動。心あたたまる物語。「明日の記憶」と合わせてお読みください。
 ●『十二月のひまわり』
(白川道 講談社)
ヤクザを描かせたら今いちばんうまいと思います。短編集じゃもったいない・・・。
 ●『最後の願い』
(光原百合 光文社)
読みはじめは少し重かった・・・。「何のハナシ」と思いつつ読んだら、とまりませんでした。京極堂ファンなら絶対おもしろいです。
 ●『極楽カシノ』
(森巣博 光文社)
いかにパチンコ業界と警察がくっついているか。いかにバクチは儲からない仕組みになっているかがわかる本です(でもやめられない)。
 ●『義八郎商店街』
(東直己 双葉社)
何でもない商店街のハナシかと思っていたら、ラストでどんでんがえし・・・。東直己、うまい・・・。
 ●『ぼくが愛したゴウスト』
(打海文三 中央公論新社)
いよっ! 打海文三の新境地。”少年”を描かせたら日本一です。休日に心安らいでいる時でないと読めません。
 ●『蜂起』
(森巣博 金曜日)
森巣博ばかりですみません。ラストがもの足りませんが、まあ、そこそこ読めました。
 ●『空は青いか』
(花村萬月 講談社)
花村萬月にはノーベル賞をとってほしい。今や日本を代表する小説家の一人です。エッセイもうまい。
本気の推薦書!

 ●『ほんの少しの勇気から』(求竜堂)
”勇気”ってなんだろう。自分が変わるってどういうことだろう。自分にできることってなんだろう。答えはこのお話の中にきっとあります。
難民問題の現実を正面から考えてみる入り口として、栗田読書倶楽部はこの本をまじめに推薦し、応援します。

※この本の印税は、すべて難民支援のために日本国連HCR(難民高等弁務団)に寄付されます。

書店員が選ぶおすすめ文庫フェア
(ミステリー&エンターテイメント部門)

 東北地区の書店を中心に行なわれた拡販の一環で、数ある文庫のうち「これは!」と思われるベスト20を厳選しました。ご協力いただきました書店の皆様、ありがとうございました。

『どちらかが彼女を殺した』(東野圭吾 講談社文庫)
 この本を読み始めた瞬間から、食事も睡眠もトイレに行くことさえできなくなります。それ程のめり込みますね。最後までジェットコースターに乗っているようにドキドキさせられます。もう一度読み返したくなる本ですね。(福島県小野町 メディアファクトリー様)

『呪怨』(大石圭 角川ホラー文庫)
 この本は映画が原作で、どこか違いはあるのか、文章だと怖くはないのか、という好奇心から読み始めました。読み進めていくうちに、私は何度も読むのをやめようかと思いました。なぜなら、それ程怖かったからです!(岩手県水沢市 TSUTAYA水沢店様)

『暗いところで待ち合わせ』(乙一 幻冬舎文庫)
 殺人の疑いをかけられた男性が盲目の女性の潜伏する話。著者独特の読みやすい文章と落ち着いた描写に、不気味さ、怖さよりも静かでモノクロームな空気を感じる。読む前と読んだ後で、題名から受けるイメージがガラリと変わる作品。(福島県矢吹町 会田書店様)

『ガラスの麒麟』(加納朋子 講談社文庫)
 通り魔に殺された安藤麻衣子。彼女はどんな少女だったのでしょうか?様々な視点から、繊細な少女の心理が浮き彫りになっていく…実に鮮やかです。著者が初めて「死」を描いた作品ですが、いつものように温かい物語になっています。(青森県八戸市 書林八戸店様)

『震える岩』(宮部みゆき 講談社文庫)
 霊感を持つ16歳のお初が、奇怪な事件に挑む異色補物帳!勝ち気でぴんしゃんしたもの言いのお初、ちょっと頼りない与力見習吉沢右京之介等、人物描写が秀逸。第2弾「天狗風」もおすすめです。(宮城県石巻市 ヤマテル河北店様)

『しゃばけ』(畠中恵 新潮文庫)
 時代物であり、ミステリーであり、そしてキャラものでもある畠中恵さんの「しゃばけ」。近頃、佐助や仁吉が自分にもいたら…と切望してやまない愛すべき一冊です。(福島県郡山市 東北書店様)

『スカイ・クロラ』(森博嗣 中公文庫)
 読み終えた時のなんともいえない満足感。戦争がショーとして成立する世界の話だったのかと驚く反面、納得したり。戦争を知らない世代の私としては、ショーなのか現実なのかまた近い未来に起こりうることなのか、感慨深かったです。(宮城県仙台市 TSUTAYA八木山店様)

『大誘拐』(天藤真 創元推理文庫)
 誘拐されたのは、紀州隋一の大富豪。「身代金は五千万。え?」「あんたこの私を何と思うてはる。やせても枯れても大柳川家の当主やで。きりよく百億や。ビタ一文負からんで」て、おばあちゃん、これは大変だ。(岩手県一関市 北上書房様)

その他の部門については、次号にて