栗田読書倶楽部Web通信

2005年(平成17年)4月22日

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− 特  集 −
第一回覆面座談会(上野にて)
今を去ること2004年5月、栗田読書倶楽部では「覆面座談会」と称したインタビューが敢行されました。記念すべき第一回目は、発足時より当倶楽部の活動に賛同頂いている、千葉県S書店I店長を迎え、読書全般について発起人7名と深く語り合いました。今号はその座談会の様子を紹介いたします。
※会を円滑にする為、アルコールを少量摂取しながらだった事を予めお断りしておきます。
S書店さんは、駅前立地・30坪・地域密着型。オリジナルPOPをI店長自ら手掛け、商品によっては600冊以上売っている、スゴ腕店長でもあります。尚、オリジナルPOP作製には店長自ら読んで、感動した本のみ仕掛け販売しています。

K・K 栗田読書倶楽部をどう思われますか?
I店長 毎回愉しみにしています。世間であまり知られていない本を紹介して欲しい。
S・Y なんでですか?(既に顔を赤くしながら)
I店長 理由としては、他の書店で売れ始めると「うちではやめよう」という気持ちになってしまうので。実際うちは狭いですから・・・
H・O スペースの限界という問題は確かにありますよね。
A・Y 店長の読書量は相当なものと思われますが、オールタイムベストを教えてください。
I店長 「翼はいつまでも」(集英社・川上健一)「ミシン」(小学館・嶽本野ばら)「火車」(新潮文庫・宮部みゆき)あたりかなーすぐ思いつくのはねー
S・T 宮部みゆきは「火車」と江戸ものを読んでおけば、OKですよね?(既に顔赤い)
T・S おいおい、それはちょっと乱暴だよ!
S・T 俺がいいって言ってるんだからいいの!(酎ハイ・グビグビ)
S・Y まあまあ、熱くなるなよ。(グビグビ)ところで店長、最近読んだ本でシビれたの教えてくださいな。
I店長 そうですねぇー。「クライマーズ・ハイ」(文藝春秋・横山秀夫)は良かったなぁー。
全員 「あれは、いい!」(ここで全員イッキ飲み)
I店長 あとはねー。「火の粉」(幻冬舎・雫井脩介)はイッキに読めたネ。
S・Y 私もイッキでした。
H・M S・Yさんはお酒のイッキだけじゃないんですね。
K・K 何でもイッキはいいんだよ!(テーブルをグラスでひとたたき)
I店長 まぁ、皆さん本題に戻らせて下さい。(笑)あと、最近読んだ中では「海賊モア船長の遍歴」(中公文庫・多島斗志之)とか「銀行籠城」(幻冬舎・新堂冬樹)も面白かったです。
一同 フムフム。
I店長 それとねー「極大射程」(新潮社文庫・Sハンター)とか・・あっそうそう「汚名」(多嶋斗志之・新潮社)があったよ! あれは面白かったなー。

会場は、アルコールも進み、熱気でムンムン? いよいよ佳境へ・・・

K・K 栗田の社員に『これは読んでおくべき』と思う本は、どんなものがありますか?
I店長 ビジネス書では「トヨタ生産方式」(ダイヤモンド社)が一番おすすめです。あとは、「ハッピーバースディ」(金の星社)ですね。この本はビジネス書コーナーで売ったらすごく売れたし、実際ビジネスマンにも向いてますヨ。
H・O 店長の店では仕掛け販売を強力にやっていて、実際ものすごく売っていますがその辺のところを少し聞かせてください。
I店長 仕掛ける本は、まず自分が感動した本だけです。POPも自分で作ります。と言うのは、読んでない本のPOPは作っても読者へのPRにはならないからです。また、上野の明正堂さんのPOPにはいつもうならされますよネー。それと、外文ミステリーとかは、仕掛けてもあまり効果がないケースが多いですネ。うちの客層なのか、僕のすすめかたが悪いのか・・・
S・Y (顔を真っ赤にし、目はうつろ)なんとかスキーとかなんとかビッチとか外人の名前や地名が覚えられないなぁ(グビグビグビ)俺ってバカなのかなぁ?
一同 その通り(グビグビ)
S・T 俺なんか、2冊持ってるミステリーあるぜ。書名さえ忘れているのサ。
一同 (爆笑)
I店長 せっかく盛り上がったし、皆さんで一度うちの店を「棚ジャック」してみては如何ですか?
T・S そんな事やらせてもらえるのですか?
A・Y やってみたいですネ。具体的な棚の構成を皆で持ち寄って考えよう!
S・T 売れなきゃ、会長(S・Y)丸坊主になれよな!(酎ハイ・グビグビ)
S・Y 俺だけかよー。
全員 そうだよー。(ここで全員イッキ飲み)
I店長 まあ、丸坊主はともかく(笑)、是非来店して棚をさわってみてはどうですか? お待ちしてます。
一同 ありがとうございました。

かくして、第1回座談会は無事終了。I店長のパワーと本の持つ魅力、そして書店の面白さが再認識出来た有意義な会でした。そして次号はいよいよ第2回覆面座談会の内容を一挙公開の予定。乞うご期待!!
栗田読書倶楽部の
ゆかいな仲間たち
●S・T
ギャンブル小説(?)をこよなく愛するチャキチャキの江戸っ子。短気で口は悪いが、情にもろい一面も?

●H・O
会員きっての辣腕会報編集長。温厚かつ紳士的態度で、巷のマダムにも大人気。

●S・Y
誰もが認める当倶楽部の会長。粘り強さで有名な東北人だが、仕事と読書のほうにはいまひとつその気質が発揮されていない。好きな作家は重松清。

●K・K
国内ミステリーをこよなく愛する当倶楽部のご意見番。会員を一箇所に集めて「さて」と仕切るのが得意。

●T・M
ニュートラルで控えめな性格だが、ときに芯の強い一面も見せる。国内ミステリーとノンフィクションが得意分野。

●T・S
当倶楽部のなかでは珍しくヒトへの気遣いができる人格者。でも無類の酒飲みでもある。

●A・Y
豪快な九州人にふさわしい仕事と読書をする。そして当然のごとく酒にも強い。

I店長おすすめ本(2004年5月期)
●『夜の果てまで』
盛田隆二 角川書店(文庫)
どうかなーと先入観があったが、250Pあたりからバンバン読み進んでしまった。

●『青空のルーレット』
辻内智貴 光文社(文庫)
文体が自然で、さわやか。本を読まない人にもオススメです。

●『ほたるの星』
宗田理 角川書店(文庫)
良い話ですヨ。

●『時の渚』
笹本稜平 文藝春秋(文庫)
これは行ける。当店では3人で読んだが、全員面白かったと言っている。テンポがよくてドンドン読めます。

2005年本屋大賞
栗田読書倶楽部は何を選んだ?
 すでにご存知とは思いますが、2005年4月5日(火)、「全国書店員が選んだ いちばん! 売りたい本」をキャッチフレーズにおこなわれた「2005年本屋大賞」が発表となりました。
 当読書倶楽部におきましても、ノミネート作品のなかから「これこそは!」というものに投票したのですが、はたして結果は・・・?


大賞 『夜のピクニック』恩田陸・新潮社
2位 『明日の記憶』荻原浩・光文社
3位 『家守綺譚』梨木香歩・新潮社
4位 『袋小路の男』絲山秋子・講談社
5位 『チルドレン』伊坂幸太郎・講談社
6位 『対岸の彼女』角田光代・文藝春秋
7位 『犯人に告ぐ』雫井脩介・双葉社
8位 『黄金旋風』飯嶋和一・小学館
9位 『私が語りはじめたとき彼は』三浦しをん・新潮社
10位 『そのときは彼によろしく』市川拓司・小学館
(※をつけた3作品が、栗田読書倶楽部推薦図書です)

 本屋大賞実行委員会の皆様、有難うございました。大変御疲れ様でした。栗田読書倶楽部も陰ながら応援しております。後は一人でも多くの読者へお届けしたいと思います。